がんサバイバーの回顧録と日常

アラフィフになってからの悩みだったり、どこにでもある普通の日常の話のブログです。

田舎の葬式について

5月末に父が亡くなり、先日ようやく四十九日も終わり一段落つきました。田舎に居る母も四十九日、納骨も終わり、ようやく一人の生活を少しずつ受け入れているようです。

 

ちなみに父が亡くなった時の様子は、

朝、父が起きて来ない為、母が父の部屋へ行くと呼びかけても反応がないので、顔を近づけると息をしていない....脈を取っても確認できない為、近くに住む父の姉(伯母)へ連絡して来てもらったそうです。その後にかかりつけ医に連絡して来てもらい死亡診断書を書いてもらったそうです。(かかりつけ医がいない場合は救急車を呼ぶか、警察を呼ぶ事になると思いますが、その場合は検視とかあると思います)これは祖母の時も同じで朝起きて来ないので、見に行くと息をしていなかったため、かかりつけ医を呼んで死亡診断書を書いてもらいその後は葬儀までゆっくりと家族との最後の別れが出来ました。

 

今回、父が亡くなり一通りの儀式に出席しました。と、いうのも二十代半ばの時に祖母が亡くなりましたが、その時はもうすでに結婚して奈良に住んでいたので、葬式にしか出席しませんでした。5年前に兄が亡くなった時は、ちょうど私の乳がんの手術前だった為にお通夜と葬式の参列のみでした。(どちらのお通夜・葬儀共に自宅葬)

 

今回は、お通夜は自宅で家族のみ、自宅から出棺後に火葬場へ行き、葬儀場で葬儀告別式が執り行われました。

 

何事も初めての事だらけ....姉も隣県に住んでいますが、田舎は集落ごとに少しずつしきたりが違うようです。

 

まずは、5月30日の朝に亡くなり夕方に到着した時には父は自宅の仏間で布団に入って今にも起きそうなくらい穏やかに眠っていました。私たちが到着するまでの間に、喪主を務める姉が葬儀の大まかな準備を進めていて、納棺は翌日5月31日の14時から、お通夜は自宅で6月1日の18時半から、6月2日は朝から出棺、火葬場、その後に葬儀場で告別式という流れで進みました。

 

亡くなってから葬儀まで二日程あったので、自宅にも父の友人や同僚の方やご近所の方、親戚の方など沢山の方が自宅へ最後のお別れに来て下さりました。

 

葬儀の前日には集落の方々が自宅へ集まり、葬儀の際のお手伝いの役割分担などの話が行われました。(こういうのも田舎ならではでしょうか)受付や死亡届の提出や、新聞の死亡欄の掲載の手続き、ケーブルテレビの死亡欄への手続きなどをして下さりました。(集落の方には仕上げの膳を用意します)

 

出棺の際には沢山の集落の方々がお見送り下さりました。本当にありがとうございました。

 

それでは田舎の葬式の初めて体験!

 

初めて其の①

『なかたんや』です。

中逮夜『なかたいや』がなまって『なかたんや』『なかだんや』と呼ばれているようです。亡くなった日から四日目の夜(初七日までの中間日)に集落の方が故人の家に集まり、念仏を唱えるというものです。宗派によって異なるようですが『なむあみだぶつ』か『なむみょうほうれんげきょう』で念仏を唱えます。各家は1,000円~3,000円のお供えをします。その後に茶菓子が配られ故人を偲んでお別れの会が設けられます。今回はコロナ禍でお茶の席はありませんでした。

 

初めて其の②

『札打ち供養』です。

葬儀が終わった翌日に札打ち供養というものに行って来ました。本来なら七日毎に行くようですが、最近は初七日も葬儀の後にしてしまいますし、その辺りは結構ゆるくなっているんでしょうか。方丈さん(ご住職)から札打ちは決まりはないので何処にしてもいいですよ....最後に清水寺安来市)まで行く人もいるけれど、近くで済ませてもいいですよ!と… 兄の時も近くしかしていないとのことだったので、徒歩で行けるところのお地蔵様へ札打ちへ行きました。 戒名を書いた札をお地蔵様へ貼りに行きます。

ちなみに何故お地蔵様へ戒名を書いたお札を打ちに行くかというと、ざっくり云うと亡くなった方がちゃんとあの世へ行けるようにという事らしいです。『悪い者が近づいて来るので、それから守ってもらうため、そしてこの名前の者が近くを通ったら正しい道へ導いて下さいよ』(かなりざっくり)本来なら七日毎に札打ち供養に行くそうです。最近では、それも簡素化され一日で終わらせてしまいました。お札の数は120枚くらいあったと思います。

 

 

山陰地方では当たり前なんですが法事の時に配られる『法事パン』です。

あんパンとかクリームパンとかが香典返しと一緒に配られます。

 

お葬式などの儀式は地方や宗派によって違うと思います。段々と簡素化されたり昔の儀式が忘れられたりして分からない事だらけでした。もしも、少しくらい間違ったことをしても故人を偲ぶ気持ちさえあればいいのかな~なんて甘い考えを持っています。

 

私達夫婦のように子供がいなかったりすれば、後から亡くなった方は葬式すら怪しいんですから!葬式、四十九日、一周忌が執り行われるだけ有難いですよね…